ついに来たか。
タイムリミットが。
さっき帰って来ました。
帰りの電車の中でオカンからの電話。
「オトンの容態がおかしい!」
もう最寄の駅近くまで戻ってきてたんだが、飛び降りてタクシー飛ばしました。
行けば酸素マスクつけてひっくり返ったオトンの姿。
聞けば、夕食後オカンが水飲ませようと支えていた時に突然、意識を失ったらしく。
またもや呼吸停止。
3度目の正直でした。
とにかく話しかけてあげてと言われ、オトンの手を握ってだーだー泣きながら話しかけてた。
最初はアタシが誰かもよくわかってないような感じだったんだけど、少ししたら落ち着いてきて、
「アタシは誰でしょう」
って聞いたら、
「もえ」
と答えてくれました。
なんとか持ちこたえました。
でも、この繰り返しでその内、ホンマにあかんようになるんやなって。
いざとなったら、少しでも長くって思ってしまう。
頑張れって言ってしまう。
もう充分すぎるぐらい頑張ってるのに。
ワンワン泣いてるアタシの手を握り返してくるオトンは、やっぱりこんなに頼りなくなってしまってもオトンやねんなって痛感しました。
アタシはずっとこの手に支えてもらって、育ててもらってきたんやなって。
今夜の月はとってもきれいです。
明るすぎて哀しいぐらいに。